15歳のラビリンス
これで、カンナと仲直りできた…って事になるのかな?
カンナが貴昭を想ってる事を話してくれない限りはスッキリしないかもしれないけれど、しばらくはこれでいい…。
授業が終わって、音楽室から戻り、自分の教室には行かずに私はそのまま隣りのクラスへ行った。
3年2組の教室を覗いて、サトルの姿を探す。
ちょい長身の彼の姿は教室にない。
10分の休み時間くらい教室でゆっくりしてなよ…。
探し回らなきゃならないほど急いでないから、次の休み時間でいいかとドアから離れたとたん、誰かの足を踏んづけた。
「いてーな」
「あ、ごめん…」
タイミングがいいのか悪いのか…。
足を踏んづけてしまった相手はサトルだった。