15歳のラビリンス


「聞いてなかったの?」


「…ごめん…」


「だから、仁哉も紅組だってさ」



ジンも紅組…?


その言葉を聞いた瞬間、急に脳が動き出す。



「それホント?!ねえ、本当?!」


「う、うん…。すごい食いつき…」



私の反応に彩乃はあきれてたけど、そんな事はおかまいなし。


同じ組ならただそれだけでやる気が出る。



片想いならみんなこうだよね…。


ほんの少し前まで両想いだった片想い。



ほとんど望みのない片想い…。


< 225 / 338 >

この作品をシェア

pagetop