15歳のラビリンス


卒業したらあの環境はなくなっちゃうじゃん…。


友達だってみんな進路違うんだからバラバラになっちゃうじゃん。



何より、ジンと顔を合わせる事がなくなっちゃう…。



「その友達があなたの将来をどうにかしてくれるわけじゃないんだから。いい加減に現実を見なさい!あなたがそんな事してる間に、他の友達はみんな受験勉強頑張ってるのよ?!」



将来をどうにかしてもらおうなんて思ってるわけない。


行きたい高校だって私にはわからない。


いい高校へ行けば将来は約束されるの?


そんなはずない。



高校入っても、今度はその先の進路が待ってる。


ずっとずっと先の未来なんて今考えられるわけない。



私はこぶしをつくってお母さんをにらみ上げた。



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