15歳のラビリンス
さっきまでの優しい笑顔はもうどこにもなかった。
突き放すように冷たい表情でそう言ったジン。
何とも思ってない…。
やっぱり、もう駄目なんだ。
どんなに願っても、二度と叶う事はないこの想い。
ジンは静かに帰っていく。
姿が見えなくなっても、私はしばらくその場に立ち尽くしていた。
ぽろぽろと涙が落ちてくる。
もうあきらめる事しか選択肢は残っていなかった。
将来の夢なんて何も望まない。
その代わり、ジンとまた笑いあえる日々が戻ってきて欲しい。
それが今の私の夢だよ…。