15歳のラビリンス
「なにが無敵の日本代表だよ。バカの日本代表ならわかるけど」
涙をこぼしながら私は呟いた。
夢に向かっての決意表明はよくわかった。
どこからそんな自信が出てくるのかわからないけれど、ジンは向こうで頑張るって言ってる。
『夢は必ず壁を越える』
その文字を見つめて私は何度かうなずいて立ち上がる。
「…私も頑張らないと」
手紙を丁寧に封筒に戻すと、私は公園を出た。
人生の迷路は自分の力で制覇しなければならない。
もう遅いかもしれないけれど、逃げないでちゃんとゴールに向かっていこうと思う。
キミが教えてくれたから…