15歳のラビリンス


試験の出来よりも、無事に試験を受けられるのか心配をしているみたい。


親ってそうなのかなぁ。


まあ、考えてみれば私は一人で電車に乗った事なかったっけ。


私って親から見てもそんな抜けている子に見えるんだ。



「姉ちゃん頑張れよ」


「頑張ってね」



支度を終えて、玄関で靴をはいていると、弟がそう言った。


続けてお母さんも言ってくれた。



「行ってきます」



グッとこぶしを作ってそう言うと、私はドアを開けて外へ出た。



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