15歳のラビリンス


私が学校へ行ってる間に整理してしまったのだろう。


本棚に入っていたマンガは一冊もなかった。



受験生は一切の娯楽さえも許されないの……?



やる事がなくなった私は、机に向かった。


だからって勉強するわけではない。


むなしい気持ちばかりがこみ上げてきて、勉強する気さえもなくなった。



こんな息がつまるような空間でこれから1年過ごしていかなきゃいけないの……?



私は私なりに頑張ってるってのに。


どうして認めてもらえないんだろう?



少し悲しくなって私は机につっぷした。



涙が袖口をじわっとぬらしていく。


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