15歳のラビリンス
「はあ……」
「美織、何ため息ついてるの?」
つまらなそうに頬杖ついてため息をついたら、カンナに声をかけられた。
私は顔を上げてカンナを見る。
「三年生ってつまんないなぁって……」
「だよねぇ。やっと先輩の支配から解放されたのにねー」
カンナの言う通り。
うちの中学は、かなり荒れていて一つ上の学年まではひどかった。
ヤンキーが多かった……っていうのかな?
髪の毛を色鮮やかに染めたこわーい先輩達が授業中でもウロウロしていて、常に先生たちと鬼ごっこ。