15歳のラビリンス
「美織の得意科目って何?」
コーラを一口飲んだジンが私に問いかけてくる。
問題を見ていた私はまた、顔を上げた。
「……国語」
「国語?漢字とか覚えるの難しくね?オレ、作文とかめんどくさくて嫌いなんだよな」
「私、本読むの好きだし、漢字とか作文って普段から日記書いてればどうにかなるよ?」
「日記ぃー?お前、男が手書きで日記書いてたらキモくね?」
「そう?誰かに見せるわけじゃないんだから別に気にはしないけど」
ジンは交換日記のイメージで言ったのかな?
個人の日記なんか、人に見せなきゃ恥ずかしい事でも何でもないと思うけど?
本音書けるし、後から読み返してこんな事もあったなーとか振り返るとなかなか面白いけどね。