15歳のラビリンス
先生が知ったら泣いて喜ぶかもしれないなぁ。
ジンが国語の苦手意識を克服するために日記を書き始めましたとか知ったら……。
「なになに?ジンちゃん、日記書くって?」
「んじゃ、交換日記でも始める?」
問題集に視線を戻したら、男の声がした。
驚いて思わず振り返ると、そこにジンといつもつるんでる友達が二人いる。
「なんだよ、どこまで買い出しに行ってたんだよ?」
「マック」
あきれたようなジンの問いかけに、マックの袋を見せる二人。
マックのにおいがプーンとただよってくる。
意識がにおいに集中してしまう……。