15歳のラビリンス
幸せな時間
灰色の受験生のはず…。
4月に進級した時は本当、うんざりしてた。
だけど、中間テストが終わって、1学期も半分終わった6月。
突然、灰色がバラ色に変色した。
恋愛なんて…って思ってたけど、好きな人…というか、両想いの相手がいるって本当に幸せな事なんだね。
あの日、ジンが告白してくれた日から私の生活は変わったんだ。
「マージーでー?!美織、ズルイ!」
カンナに報告したら、本気で怒られた。
もうすでに、彩乃と貴昭が付き合ってる事も知ってたカンナは、頬を膨らませてる。
「んじゃ晃輔、私たちも付き合おっか?」
「無理。お断り」
カンナの冗談にこうちゃんは即答した。