15歳のラビリンス


先生の口からジン達と関わるなっていう話が出るとは思わなかったから…。


私は顔を上げた。



「…私がボーっとしてるのと彼らは関係ないです」


「お前、河村に試験前、勉強を教えてるんじゃないのか?彼の成績、上がってた。お前に過去問借りて勉強したからだと話していたが、その深川が逆に成績下がってる」


「それは…私には関係ないです。第一、私に彼の成績が上がるほど勉強を教える能力なんてないです」



自分はバカですからって言ってるようで、少し情けなく感じた。


でも、それは事実だし、ジンは自分の力で頑張ったんだもん…。



「とにかく、大事な時期なんだから彼らとの関わりはやめる事」


「どうしてですか?彼らは私に悪影響を与える存在じゃないです」


「彼らが受験生じゃないから…としか言えないな」



担任はそう言うと立ち上がって、自分の席に座った。


数学の先生は、何も言わずにうなずいて私を送り出す。


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