15歳のラビリンス
可愛らしい声に反応して思わず上を見上げてしまった。
ジンに声をかけてきたのは、元彼女…。
「んだよ、めんどくせーな。オレがいなくたって仕事できるだろーが」
「じゃ、給食ナシね」
「うっせーな。わかったよ。…悪い、美織、また後でな」
「うん…」
めんどくさそうに返事をし、ジンは私に手を振って階段を上がっていった。
ジンが上がると、彼女も一緒に上に上がっていく。
…行かないでって言えば、ここに残ってくれたカナ…?