15歳のラビリンス


毎年、7月下旬になると私の通ってる中学の隣にある小学校の校庭でお祭りがある。


夕方から露店が並んで、21時になると花火があがる。


そんなに大きなお祭りじゃないけど、近所に住んでる人は毎年楽しみにしてる行事の一つだ。



その小学校は、カンナやジンが卒業した小学校。


私も去年、お祭りに行ったし今年も誰かと行くんだろうなと、心のどこかで思ってた。



「…一緒に行こうな」


「えっ?!」



ギュッと手をにぎりながら言ったジン。


ドキッと心がはねあがる。



「…う、うん…っ!」



嬉しくて頷いた瞬間、ジンがそっと私にキスをした。


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