甘い先輩と秘密の関係
「雫ちゃんと大違いだよね?」
「し、ずく?」
「うん。雫ちゃんってモテるから男に不自由なさそう」
いいなぁ・・・と、羨ましがる美波。
雫は確かに男には苦労してない。
好きな子ができれば、あっさりと付き合う事なんて簡単だし。
ふつうに歩いてただけでも告白とかされてるし。
きっと、今回は結城先輩のこと、狙ってるんじゃないかな・・・?
だって、昨日の夜―――。
「お姉ちゃん!この間、高等部に見学に行ったんだよ」
ご飯を食べ終え、リビングでまったりしていると雫が言ってきた。
「うん、知ってる。雫のこと見たよ」
結城先輩と話してるところだけど。
「でね!知ってる!?三年生のカッコいい先輩!」
あー。例の結城先輩ね。
わかっていたけど、あえて名前は出さなかった。