~紅茶~
…正確には私が住んでいるマンションに勝手に入り込んできた…って感じ。
正直言って…ハイテンション過ぎてついて行けない
。
私はクールが取り柄なのにこの馬鹿のせいで…
「郁ちゃん…? いーくーちゃーん!! ? 郁。 」
「!!!!!!」
「どうしたんだよ 郁? ぼーっとしちゃって。」
「べ・・・別に。」
そう。 この馬鹿…いや雅人 二重人格なのだ。
ハイテンション雅人とクール雅人。
本人はこれらを使い分けて私の反応を楽しんでいるのだそうだ。
全く…面倒くさい。
「ほ~ら 郁 あんまふくれてると可愛い顔が台無し」
「はぁ… クール雅人も面倒くさいな…」
「そう? じゃぁ… 郁ちゃん!!!! ほ~ら! 笑顔だよ! 笑顔!!!」
「面倒くさい。」
ハイテンション雅人も面倒くさい。
「ねぇねぇ~!!! 郁ちゃん!! 紅茶煎れてよ!!」
「嫌だ。」
「なんでなんでぇ~? いいじゃん! 1杯くらいぃ~… ね?」
うっ…そんな子犬みたいな目で見つめるな!!!!!
駄目だ…その目には勝てない。
「はぁ…しょうがないな…」
「やったぁ!! 郁ちゃんだぁいすき!!!!! ちゅっ」
「あ~はいはい」
ほっぺにちゅ~も慣れた。
別に口じゃないからいいか。