『好き』の二文字だけで

見下す



あれから
結構なひにちがたち
平林とは
なにも話しははじまっていない

こうたとも
口はまったくきいていない

「ゆうか!移動教室。
行こう」
「うん。」

みなかがアタシをよびながら
さおりと話している

アタシがみなかのとこにいくと

近くにこうたがいた。

やっぱり

こうたはカッコイイ。
アタシがいつも考えるこうたより

100倍といっていいほど

本物はカッコイイ。

何秒間かみたあと
すぐに目をそらして

みなかと一緒に
理科室にむかった。



理科室は砂糖の臭いが
ムンムン。

「今日は砂糖を火であぶる
実験だ!頑張っていくぞ!」

理科の先生ははりきりながら
実験の準備をはじめていた。

アタシの席は

神田とゆうサッカー部の
男子の目の前。

神田は結構もてている。
でももう彼女は存在してる。

「松田ー。
砂糖とってきて」
「ったく自分でとってこいし」

アタシはさっさと砂糖を
とりに行った。

「サンキュー」
「ったくさー」

アタシが席にすわると

「松田って
こうたのこと好きなの?」
「ぶっ!え?なんで」
「みかげから聞いた(笑)」

っくっそーみかげめっ!

「まぁね」
「まじー?あぁでもこうたも
松田のこと
好きそうだもんな」

え。

アタシのなかで
なにかが動揺とともに
熱くなった。

「し、知らないよそんな""」

アタシは話しをながすように
ガスのやつに火をつけた。

でも
アタシのマスクのしたは
確かに

赤く熱くなっていただろう。
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