たった12ピースのパズル
「じゃあまたな」
Aクラスへと入っていく崇を見てから
ふぅっと息をついて
特進クラスへと入った。
相変わらずな空気…
こんなに天気がいいのに机にかじりついて
そんなに勉強ばかりしてどうするんだろう…
と思ってから、関係ないかと頭を切り替えた。
カバンを横にかけて席に着き
ふと窓の外を眺める
真っ青な空を
優雅に飛ぶ鳥…
いいな…
私も自由に空を飛んでみたい…
目を閉じて
自分が空を飛んでる姿を想像すると
すごく気持ちがいい…
あぁ…
いいな…
―ガラガラッ!!
扉が開く大きな音で
ビクッと現実世界へ引き戻された
誰?
扉の方を見ると…
「はい、じゃあ朝のホームルームを始めます。」
スーツを着た知らない男性が教壇へと歩きながらそう言った。
この人が崇の言ってた
新しい先生?
「あぁ、今日は全員出席みたいだな」
そうこっちを真っ直ぐに見て笑顔を作るその人から
私はすぐに目をそらした…