たった12ピースのパズル
崇は別に彼氏って訳じゃない。
ただの世話焼きな友達。
彼氏とか正直めんどくさいなって思うし
縛られるのとかもキライだし…
だから、向こうの好意は気付いてるけど
何もないその「友達」関係を続けてる。
「しょうがない…」
ベッドから抜け出しキッチンへと歩く
ヒンヤリした空気と
遠くで聞こえる雨音
カチカチとなる時計の秒針が
自分は一人なんだと実感させる…
まぁもう慣れたけど。
ガチャっと冷蔵庫を開け
ミネラルウォーターを取り出す
コップに注いでそれを飲むと
ようやく少し体も起きてくる。
「あと10分くらいかな…」
チラリと時計を見て呟くと
私は再び寝室に戻って学校へ行く準備を始めた。