たった12ピースのパズル
授業が終わってから
急いでタクの店に走った
珍しくお客さんがいて
すぐには話せなかったからウズウズしたけど
ようやくタクに今日のことを報告した
「それで逃げてきたのか。はっはっは」
タクが大声をあげて笑う
「そんな笑わなくてもいいでしょ」
少し口を尖らせると
優しく頭を撫でられた
「でも、一歩踏み出せたじゃん」
「うん…タクのおかげ。ありがとう」
「どういたしまして。」
そう優しい笑顔を向けてくれたタクだけど…
「じゃあ次は何にしようか」
ニヤリとイタズラっぽい笑顔に変わって
もう!と笑ってタクと腕を叩いた
―――