たった12ピースのパズル


それからジェットコースター巡りをして

崇たちが乗ってるのを下から見てた。


乗れないことはないんだけれど

危ないからって崇に止められた


自分は平気で乗ってるのに

過保護というか、なんというか…


でも

下から見てるだけでも

いつものあの空気と違って

ゲラゲラ盛り上がってる男の子たちを見て

真っ青な空その下、大きく手を振って

開放的で…

久しぶりに楽しくなった。



「おい、もうジェットコースター全部回ったぞ」

「マジ?次どうする?」

ワイワイと騒ぎながら歩いていると

真っ直ぐ行った先に

お化け屋敷があるのが見えた。


「あそこにするか」

「おう、いいじゃん」

楽しげに歩いていくみんな…


けど

「私、あそこで待ってる」

お化け屋敷の近くににあるベンチを指して言うと

みんなの足が止まった


「琉那、お化け屋敷ダメなの?」

崇に顔をのぞきこまれ

顔をそらす…


「怖いじゃん…」

俯きながら言うと


「かわいい~!!」

「THE 女の子!って感じ」

「やばいなぁ」

とか何とか言って、なんだかめちゃくちゃ盛り上がられた…


「だからみんなだけで行ってきて!」

少し怒りながら言うと

「わかったわかった」

「了解~」

と返事が返ってきた。


「大丈夫か?俺もいようか?」

優しい崇


「ありがと。でも大丈夫だから。崇も行ってきて」

ニッコリ笑うと

少し心配そうに頭を撫でられたけど


「じゃあ行ってくるな」

って、みんなと一緒にお化け屋敷へと歩いて行った。




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