たった12ピースのパズル


「ごめんなさい」

頭を下げて謝るが

みんなの視線は先生に…


「まさか先生がそんなことするとはなぁ」

「嫌がる女子生徒を連れ込んで…」

ジトーっとした目で見られ

先生は苦笑い。


でも

なぜだかどこかうれしそうで…


勘違いされそうだから私が先に言った。

「別に何もないよ。だって、教師だよ?」

ね?と先生に言おうとした瞬間に

グイッと手を引っ張られた…


「もうすぐ集合時間だから、最後に観覧車乗りに行こう…」

崇が小さく呟きながら走り出す


「あ、うん…」

チラッと先生の方を振り返ると

切なげな表情で

真っ直ぐにこっちを見つめていた…



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