たった12ピースのパズル
「タク…ホントにいいの?大丈夫?」
「あぁ。たまには俺も休みたいし」
そうニッコリ笑いながら私の頭を撫でるタク
朝、カフェを休みにしたタクと歩きながら学校へ行く
不思議な感じ。
「そういえば、タクの私服姿…久しぶりに見たかも」
いつもカフェの服着てエプロンして…
だから何だか新鮮に感じる。
「私服の方が、若く見える」
下は軽くダボっとした、ダメージが入ったジーンズで、
上は薄手の柄のロンTを重ね着
少し腕まくりした手にはシルバーのブレスレットが光ってて、
髪もいつもより遊ばせたような感じだし…
「そうか?まぁカフェでは清潔感が優先だしな」
髪をいじりながらタクが言う
普通に、かっこ良い…。
「タクってなんで彼女作らないの?」
女の子なら、いくらでも寄ってきそうなのに…
「…じゃあ琉那は?なんで彼氏作んねぇの?」
タクにそう聞かれ
あ…、と思う。
「俺と琉那は似てんの。…兄妹だからな」
そう笑ったタクに
うんと笑顔で頷いて答えた。