たった12ピースのパズル
3p

6月




6月に入った途端雨が多くなり

梅雨に入ったのだと思った


家から出るのが億劫で…

でも、迎えに来てくれる人もいないから

そのままただ

窓の外を眺める…


時々、光からメールがきて

そんなときは学校に行ったけど

学校を休むことが増えた。


「雨だから…」と言い訳して

タクのとこにも

行く回数はグンと減った…




そんなある日の夕方

―ピーンポーン…と家のチャイムが鳴った


誰だろう…

そう思いながらドアを開けると


そこには先生が立っていた。


困ったように笑う先生に

なぜだか胸が苦しくなって…

涙が溢れそうになった。


「おいおい、どうしたぁ?」

そんな私を見て、先生が心配そうに私の顔を覗き込む


そして目が合ったと思ったら

ギュッと抱きしめられ、

すっぽりと先生の腕の中におさまっていた。


ガチャリ…と先生の後ろでドアが閉まる音が聞こえる



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