たった12ピースのパズル
二人とも何も話さなくて…
響くのは、時計の音と雨の音
それからこれは、心臓の音…?
「…こんなはずじゃなかったんだけどなぁ」
先生がポツリと呟く
「でもやっぱり…来て良かった。」
ギュッと抱きしめる力が強くなり
先生がはぁ…っと私の耳元で息を吐く…
それに少しゾクッとすると
「悪い…」という声が飛んできた
そしてゆっくり体を離され
また目が合った
「…ごめんな。学校楽しくしてやれなくて…」
先生の言葉に…
目の前で一線を引かれた気がした
先生はやっぱり先生で
教師だからこうしてわざわざ家まで来てくれるんだよね
わかってたし
それ以外のことなんか望んでないはずなのに…
なぜか
寂しさで胸が強く締め付けられた。
「別に…」
必死に涙を堪えながら言い
後ろを向いた