ゼブラ
「ちょっと、博士! 頭かち割れて死んでる男の画像なんて、私はいらないですよぅ、データホルダが穢れます!」
携帯を取り返そうと精一杯手を伸ばす少女を押さえ、彼も必死で死体を撮ろうとする。
他でも無い、自分の楽しみの為だ。後でパソコンに転送して写真にして部屋に飾るのだ。
繋がりかけた電話を切り、終にカメラ機能を起動させた彼は、満面の笑みでシャッターを押した。
カシャリと響く機械音。
少女は身震いし、そして。
「ぃやぁぁぁあ、博士の変態ぃぃぃぃぃ!!」
あらんかぎりの力で、叫び声を上げた。