LOVEらいふ
そして、いつもより長く感じた授業も終わり、放課後。



「早紀!行こうぜ」


翔…。

もー!!

「いまガールズトーク真っ最中だったのに!」

KYだなぁ。


「わりぃわりぃ。
それより亜矢ちゃん、廊下見て」



そう言った翔が指差した先には、あたしをジーッと見てなにかを伝えようとしている光輝の姿。



え、なに?
なんか口パクで言ってるけどよくわからない。


光輝はあたしに伝わってないのが分かったのか、あたしに手招きをした。



「なぁに?」



「早く帰るぞ」


「えー、いま早紀と喋ってたのに」

ガールズトークの続きがしたい。

「亜矢、バカか?」


「バ、バカ!?」


彼女に向かってバカとはなんだ。


「翔、今日告るんだぞ?」


「わかってるよ。それで?」


光輝は、はぁ。とため息をついて、ポカーンとしているあたしに言った。


「だから、亜矢があそこにいちゃ邪魔だろ」


「あ!そっか!!」

もう皆帰ったから、あたしが帰れば教室に2人っきり。

ってことは…

2人っきり=告白

になるんだよね!!



「あたし、もう帰るね!!」

あたしは教室に戻って2人にそう言って、また教室をダッシュで出た。


カップル成立の瞬間を見たいのは山々なんだけど、そんなことしたら早紀に怒られちゃうからやめた。








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