LOVEらいふ
翌朝、あたしが家を出ようとしたとき。


――――――ピーンポーン


「亜矢、ちょっと出てくれるー?」


キッチンからお母さんが叫んでる。


「うん、わかったーぁ」


―――ガチャ


「どちらさまで…………って、光輝!?」

「よぉ」


……『よぉ』じゃなくて!


「なんで!?」



「亜矢、どちらさま〜?」


お母さんがパタパタと玄関まで小走りで来た。


……と思ったら。


「きゃー!亜矢、誰よこのイケメンくん!!!亜矢の彼氏ぃ!?」

そうだった。
お母さんはイケメン大好きだったね。


「あ、おはようっ♪亜矢の彼氏くん!?」


「どうも。亜矢さんとお付き合いさせてもらってる、神谷光輝です。」

ペコッと頭を下げる光輝。


「…神谷?光輝くんって、まさかこの前お隣りに引っ越してきた神谷さん家の息子さん!?」



「あ、はい。」



「やだぁ、亜矢〜!!
なんでもっと早く言わなかったのよぉ!!」

…………はぃ?



「別にお母さんに言わなくてもいいじゃないのよぉ!」



「ちがうわよ!お母さんと光輝くんのお母さんね、同級生でとっても仲がいいのよっ♪」


「………そーなの!?」


「そうなのよぉ♪」




「あのぉ………」



「あら、どうしたの?光輝くん。」



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