Cheaters
「有希ちゃん助手席ね~」
さっきとは違う車の鍵を開けて
運転席に乗り込みながら
慶太さんが言った
「これ俺の車~
ちょっとドライブしよ」
また微笑んで頭を撫でる
警戒しながらも
なんだかんだキュンとしてしまう
「てか、さっき激しかったね
びっくりした」
と、すごい楽しそうに笑った
慶太さんの車は
いい匂いがして少しおしゃれに
装飾されていた
「星が綺麗なとこが近くにあるんだよ
行く?」
「行きたいですっ」
「おっけー」
車はどんどん灯りのないところに入っていった
男の人の助手席
すごくドキドキした
ずっと憧れていた
年上の彼氏とはこういうことなのかな
運転する慶太さんは
すごくかっこよく見えた
距離があるようで
結構近い運転席と助手席
この距離感は心地よかった