永久の贄[BL]
「長兄が可哀相だ!」

「そうだよ。長兄が可哀相過ぎる!」


俺への気遣いは全くない。さっきは俺の味方をしてくれたのに、今度は海理の味方かよ。

何か少しだけ腹が立つ。


「なんでアイツが可哀相なんだよ。自分の思い通りに俺を使っている奴だぞ?
それの何処が可哀相って言うんだ?」


すると恵以から意外な言葉が返って来た。

海理は俺を連れて来てから笑う回数が増えたのだと。

だから俺が辛い辛いと言ったら、海理が笑わなくなっちゃうと。

ムスッとした表情で言ってきたのだった。
< 141 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop