永久の贄[BL]
「本当に助けてくれるんだな? この呪いから」

「ああ、だからお前は何が何でも生き延びろ。ババ様達だってそれを手助けしてくれる」


だけど安心する半面で俺が何も出来ないと言うのが悔しい。

せめて呪いの解き方くらいでも調べられたらな。行動に移していない所から見ても、

まだ見付かっていないようだし。

海理達を信じるだけでいるのはどうも落ち着かないと言うかなんというか。


「なあ……」

「何だ?」

「信じない訳じゃないんだけど……俺だって呪いの解き方くらいは調べられる。
それくらいはせめてさせてほしい……ずっと何もしていないのは嫌だ」


勇気を振り絞って言ったつもりだったのに。あっさりと断られた。

何かそれ軽く傷つくんだけど。茫然としていると、雪が教えてくれた。

“もう見つかっているけれど、まだ実行するべき時ではない”と。

だから海理は生き延びろと言ったのだ、とも。
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