永久の贄[BL]
11.5
とても辺りが騒がしく聞こえる。何があったのかなんて聞く事も出来ない。
気になっても、知る事が出来ない。なんて苦痛なんだ。
「彩十さんが気にするような事ではないと思いますよ?
今の彩十さんにはこの騒ぎだけでも身体に響くと言うのに、
何を考えていらっしゃるのでしょう……全く。あ、それよりも……」
俺以外に部屋にいたのは月花だけ。月花に何があったのかを目で訴えてみたが、
月花も何があったかは分からないのか、それとも知っていて俺に気遣ってくれているのか、
教えてはくれなかった。だがその代わりに。
「この騒動が落ち着いて、ババ様がこちらに来たらこの秋桜、水を淹れた瓶に差しておきますね。
このままでは枯れてしまいますから。海理様がお守り代わりに渡したものです。大事にしないと……」
そうだな、と言いたかったけれど眠気が勝ってしまい。
頷く事も出来ずに眠りに落ちた。……本当にこれは俺の身体なのだろうか。
気になっても、知る事が出来ない。なんて苦痛なんだ。
「彩十さんが気にするような事ではないと思いますよ?
今の彩十さんにはこの騒ぎだけでも身体に響くと言うのに、
何を考えていらっしゃるのでしょう……全く。あ、それよりも……」
俺以外に部屋にいたのは月花だけ。月花に何があったのかを目で訴えてみたが、
月花も何があったかは分からないのか、それとも知っていて俺に気遣ってくれているのか、
教えてはくれなかった。だがその代わりに。
「この騒動が落ち着いて、ババ様がこちらに来たらこの秋桜、水を淹れた瓶に差しておきますね。
このままでは枯れてしまいますから。海理様がお守り代わりに渡したものです。大事にしないと……」
そうだな、と言いたかったけれど眠気が勝ってしまい。
頷く事も出来ずに眠りに落ちた。……本当にこれは俺の身体なのだろうか。