永久の贄[BL]
連れ去られてからこの場所に来るまでの道のりは覚えていない。

と言うよりかは、目隠しをされてしまったから分からない。

異形の者達の里ではある事は確かではあるが。

目隠しを外された時に視界に広がったのは闇の中、光るオレンジ色の明かりで彩られたどこかの一室。

そこで俺を連れて来た異形の者(名前が分からないからこう呼ぶしかない)の二人が、突然俺に命令した。


「身を清めろ」


と。……最初は理解がし難がったが、少し考えれば納得出来た。
俺は供物のようなもの。その供物に汚れがついていたらいけないと言う事だろう。

最後の風呂か。それもまた、悪くない。
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