*極甘彼氏*


目がウルウルとしてくる。


翔の顔がどんどん滲んできて
涙が流れるのも後少し……



ぁー…もうどうしよう。




「ったく、相変わらず頑固な奴だな」



頭をポンっとされ
翔が立ち上がった。


「え…翔っ…帰るの?」


まだ目の前に居るのに
ただ立ち上がっただけなのに

どこかへ行くのか不安になって
翔の手を強く握った。



すると、翔は優しく握り返して
優しくて笑った。



「夏歩を置いて帰るわけないだろ?」


それを聞いて胸が熱くなる。


握っていた手を緩めると
翔は手を放してポケットから
何かを取り出した。



…う…そ…




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