私のドライな彼氏
「お前・・・いつの間に・・・」



昴も知らなかったのだ。



「会長、恋に関しては俺の方が上だよ。」



たれ目と妖艶に片方釣り上がらせる唇に、その場にいた知香と希羽と真里花と昴以外は倒されてしまった。



教室にいる男子は、やってられるかと、ため息をこぼす。



「ハハ・・・・」


「真里花って、一体・・・」



知香と希羽は苦笑いをした。




「知香、今日から一緒に帰るぞ。」


「はい!」


「それから・・・・」


「はい?」


知香は聞こえず、近くまで行った。



「だから・・・・・」


「・・・?ごめんなさい。よく聞こえません。」


「何度も言わせるな。・・・・」


その言葉に、知香は思わず顔が緩む。



「わかりました。明日から作ってきますね!」


思わず笑ってしまいそうになったが、何とかこらえた知香。



昴は顔を見られないように隠すと、鷹に「行くぞ」と言った。



するとニヤっと笑った鷹が



「真里花、俺も昴と一緒で明日から真里花のお弁当が食べたいよ。」


「おいっ!!?」




振り返った顔があまりにも真っ赤で、皆笑ってしまった。




「昴先輩、卵焼きは甘いほうでいいですか?」


「あぁ。・・・・出来るだけ。」


「わかりました!!」












fin


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