失恋急行@!
「失礼しまーす。浅倉先生?」
中にはいると
あたしのほうを振り向いたボサボサ髪の黒ブチメガネ。
…あ、表の顔だ。
「…あ、吉川さん。ありがとう、来てくれて。
え……と、理科準備室に行こうか……」
そういって、
黒ブチメガネをわざと
人差し指であげる。
ほかの先生たちは
あたしたちのことなんて
気にしてない。
当たり前か。
だって、
こんなボサボサ髪と
女子高生が
秘密を守るために
約束してる、なんて
誰も思いもよらない。
「じゃあ、いこうか……」