失恋急行@!
「あたし、ずっと先輩…澤波先輩のことが好きで。
あの日。バレンタインデーだったから、
先輩に告白しようとしたんだ」
前の日に
メールで呼び出したんだっけ。
「それで、
先輩が来てくれて。
あたし、告白…した。」
目のまえの先生は
ちいさく頷きながら
あたしのほうを見ていた。
「なのに…………」
ポロ………
目から水がしたたる。
「べつに、振られたからって泣いてるんじゃないよ?
ただ、
告白を、あたしの想いを馬鹿にされたことが
悔しかったんだ……」
そう。
あれは、
悲しみじゃなくて
悔しさ。
「だから、もうどうにでもなれと思って
あの街に行って、
あんな目に遭ったわけか」
「うん…」
目が熱い。
涙が止まらない……
ふと、
体が傾く。
「もう一人で抱えてんな」