すみれの花
放課後...
すみれは一人静かな教室にいた。
自分の席に座って考えれば考えるほど、自分という人間の不甲斐なさに落ち込んだ。
壊してしまった、中貴原との関係。
あの楽しかった日々が脳裏に焼き付いている。
あんな最低なことを吐き捨てた今になっても、
嫌われてなければイイナ。って思ってる。
嫌われたくないな。って思ってる。
そう思ってると、自然とすみれの頬から涙が溢れ出した。
「何これ……」
すみれはその涙を拭って呟く。
まさか、まさかこれって、“恋”??
私は中貴原に恋してるの?
…仮にそうなのだとしたら...
恋ってこんなにも苦しいものなのね…。
すみれの目には、止まらない涙で溢れていた。