hair salon 『K』
一人目のお客様

桃川ひな

「ここが…hair salon『K』かぁ…」


とある噂を耳にした私は、学校の帰りに少し店内を覗いてみた。


《うちの中学から意外と近いんだ…》

そんなことを考えていると、お店の扉が開いて、ほうきを持ったきれいな女の人が出てきた。


しっかりと目が合う。

《わわっ!!キレイな人…》


「……どうかされましたか?」


「へっ!?いや、あの…

し、失礼します!!」

ペコリとお辞儀をして、お店の前から走り去る。


《うわぁ〜うわぁ〜不審に思われちゃったかな…?

でもあんなキレイな人となんて話せない!!》

私は家に急いで帰った。
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