hair salon 『K』
「じゃあこれからお互いのこといっぱい話そうな。

それで知っていけばいい。」


「……うん。」


プァン……と新たな電車がホームに入ってきた。


「じゃあまたメールするね。」


「はい!!」


小宮山さんは電車に乗り込もうとしたけれど、「あ、そうだ…」と私の所に戻ってきて


「今日の髪、可愛い。」


そう告げてから乗っていった。


電車は次の駅へと向かい出した。


「おはよー奈央!!

って…どうしたの?顔赤いけど…」


「何でもない…!!

あ、美里亜聞いて、私ね―――」


髪が伸びたら、もう一度、最上さんの元に行きたいと思います。


その時には最上さんの恋も…


叶っていますように――。


三人目のお客様


*end*
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