hair salon 『K』

カットの練習が終わり、床を掃いていると、事務所から黒田さんが出てきた。


「茜練習してたのか?

…上手くなったな〜!!」


黒田さんは私がカットしたマネキンを見て、そう笑った。


「でも、もうちょっとここをな…」

黒田さんは自分のハサミを取りだし、カットし始めた。


ハサミが流れるように、器用に動く。


《やっぱりすごい…!!》

私が感動していると


「ほら、こうした方が、全体的に軽い印象になるし、小顔にも見える。」

黒田さんの手直しが終わった。


「なるほど…

やっぱり黒田さんはすごいですね!!」


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