hair salon 『K』
「俺は茜の才能の方がすごいと思うけど?

一瞬でその人に似合う髪型がわかるってやつ…」


「ああ!!

でも黒田さんみたいに腕がないと…」


「焦るなよ。」

黒田さんはそう言いながらハサミをしまった。

と同時に帰る仕度を済ませた涼太が出てくる。



「あ、黒田さん。

お疲れ様です。

じゃあお先に失礼します」


「ああ。ゆっくり休めよー!!


茜ももう帰れよ?

なんなら送ろうか?」


「あ、大丈夫です!!

ちゃっちゃと片付けてパッパと帰るんで!!」

私は急いで床を掃き、きれいにしていく。


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