hair salon 『K』
私はカフェオレ、黒田さんはカプチーノを頼み、一息ついていた。
「黒田さんは…私の気持ち知ってますよね?」
「は?
ああ、涼太が好きってこと?」
「…そうです。」
「知ってるけど…どうした?」
こんなことを言えば、自意識過剰だと笑われるかもしれない。
けれど私は次の言葉をゆっくり紡いだ。
「……何で黒田さんは、今日出掛けようと誘ってくれたんですか?
昨日の夜、涼太に言われました。
……デートかって。
これはデートですか?」