hair salon 『K』
そんな涼太を見て、期待してしまう私はバカだろうか?


「本気のデート申し込みだったらどうする?」


「なっ‼」

涼太は目を見開く


黒田さんがいうデートなんて、昨日みたいな内容だろうし、それに…


「涼太、明日デートするなんてことありえないから。

黒田さんも私も、明日は非番じゃないから仕事あるし…」


「あ、そっか」


「そうそう。俺も茜も明日は仕事。

二人で仲良く仕事しような」


「他の方も来るじゃないですか。二人じゃありません」


「冷たいなー」

黒田さんはけらけら笑った。

そしてカウンターから出て、ソファーに座っているお客様の元に行った。


多分、誰を指名するか聞くため。


「さてと…私はちょっと裏に行きまーす。」


涼太と二人きりの空気には耐えられなかったのでスタッフルームに逃げ込んだ。


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