hair salon 『K』
「…は?」


「なーんていうのはもちろん冗談で」

黒田さんは笑って、話を元に戻した。


「これから言うのが本当の話しな。

茜さ、ここの店長やってみないか?」


「はい!?」


突然の黒田さんの言葉にびっくりする。


「あのな、『K』の二号店の話を進めててな」


「ちょ、ちょっと、待ってください‼

二号店ってなんですか!?」


「大きな声出すなよ。まだ秘密で、一部の関係者しかしらないんだから」

黒田さんは口の前に人差し指を立てた。


私はあわてて口を手で覆い隠す。



「ありがたいことに、このサロンはお客様に愛されてきた。

そのおかげで、二号店の話までいただいて…


まぁその手続きやら会議やらに追われてたから、最近ハサミ握れなかったんだけどな」


黒田さんはため息をついた。


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