hair salon 『K』
「私と涼太がここを任せられるっていう話まで…」
「じゃあ同じところまで把握してるか」
涼太はふう、と息をついた。
「二つ目な。
…麻百合さんと何かあったか?」
「昨日お店にいらして…カットした」
「なんかされなかったか?その…嫌がらせとか…」
「特にはされてないよ?どうして?」
私がそう聞くと涼太の顔が固まった。
「いや、その…な」
「?」
「…三つ目の質問聞いてから言う。
三つ目の質問な。
…昨日の言葉の続きは、何?」
私は思考回路が停止した。
これって…言えってことだよね。
「…ここで掘り返すのかぁ…」
「聞きたい。
茜の口から、ちゃんと」
涼太がまた、私をまっすぐ見つめる。
今度は、私も、そらさなかった。