hair salon 『K』
「うーん…振られるから切っておこうと思って。」


「振られるって誰に?」


「中川君にだよ。」


「何で!?」



私は昨日の放課後に見たことを万里に全部言った。




「そうだったんだ……

ごめんね、嫌なこと言わせちゃって…」


「ううん、大丈夫。

でね、昨日この髪を切ってもらった美容師さんと話して、ちゃんと告白してから振られようと思ったの。」


「……うん、いいと思う。

頑張ってね」


「ありがとう!!」

私が笑うと万里も安心したらしく、


「大丈夫!!ひなと付き合いたいって言う男ならいっぱいいるよ!!

髪切ってますます可愛くなったし!!」

と抱きついてきた。


二人で笑いあいながら教室に入る。

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