hair salon 『K』
「やっぱり行かなきゃダメか……」


「うん!!」

その時、私はトイレで聞いた、あの情報を思い出した。


《そういえば先輩……茶髪が好きなんだよね…》


「じゃあ…茶髪に染めてくる。」


「何で茶髪!?」


私は周りに聞こえないよう、小声で

「柳川先輩…茶髪が好みらしいの」


と言った。


「なら茶髪にするべきだ。」

そんなことを話していると、チャイムが鳴って、先生が入ってきた。


私は自分の席に戻り、いつもより先輩と長くいられるようになった放課後をひたすら待った。



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