hair salon 『K』
「……かっこいい。」

心の中で言ってたはずが、外にもれていた。


「緑山様!!あんな人好きになっちゃいけませんよ!?」

そう言う最上さんの頬は赤くなっていて…


彼女の気持ちが何となくわかった。



「あんな人、好きになったらおしまいです!!」

私は最上さんだけに聞こえるように

「……でも、最上さんは好きなんですね?」


と言った。


彼女の頬がますます赤くなって、最上さんはゆっくり頷いた。


《やっぱり!!》

何だか親近感がわく。


「あんな人なのに…」

最上さんがそう呟くと


「あんな人、あんな人って……失礼だぞ。

お客様、こいつの言うことは聞かない方がいいですよ。」

スプレーを返しに来た、さっきの店員さんがやって来た。


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