Perfume〜時の調香師〜
調香師
「おじいちゃん。それなぁに?」

「ぁあ‥これかい!?」


これは僕がまだ五歳のときのこと。祖父と二人でいたときだ。


「これはね、オルガンとゆうんだ」

「オルガン?」

「ぁあ‥香りのオルガン」

祖父は香水を作る人。
調香師だ。今日は珍しく家に帰ってきた、いつもは新しい香水をつくるため、家にいないんだが、

「香りのオルガン?臭いで音がでるの?」

「いや、いや、違うよ。これはね、新しく生まれる香りの宝石の宝物箱なんだよ。」
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